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農業交流ネットワークの日々の活動内容について綴っていきます。


by noko-n

北海道クロちゃん農場!

こんにちは!ブログ、超絶お久しぶりのあべなです。
最近一回生がブログ頑張っていますね!それぞれのキャラが表れていて、読むたびほっこりしています。。私も自分らしくいってみましょうか。どうぞお付き合いください:D

日程:10/10~12
参加者:阿部(農・2回)、岡本(理・1回)
報告者:阿部

というわけで、

行ってきました北海道!!
金曜日の3限後、「ちょっと今から北海道行ってくるわ!」と友達に言い残し、そそくさと教室を出たのですが…。
心の声(あれ…北海道行くのって高校の修学旅行以来よね…あの時何日間もかけて準備したのになあ…)
なんとも言えない変な感覚になりました。笑

さて、今回お世話になったのは
北海道岩見沢市でお米と麦を栽培していらっしゃる黒澤さんです。
まだ20代の農家さんで私たちネッターと年齢が近く、普段の訪問とはまた違う雰囲気でした(●^o^●)
「ゆめぴりか」や「ななつぼし」をはじめとするお米を作られていて、
その味は、お米の全国大会(米‐1グランプリ)で優勝するほどのお墨付き。
しかも通称クロちゃん農場と呼ばれているこの田んぼ、
注目すべきは何と言っても、ビッグな棚田。
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…と、ここで。「棚田」に引っかかった人もいるのではないでしょうか?
そうなんです。棚田はいわゆる急傾斜地に階段状に作られた田んぼのこと。1枚1枚の面積は小さいのが一般的です。その狭さは…そうですね、農業用機械が入れないほどと言われています。それを何枚も段々畑状に作ることによって耕地面積を増やすことができます。山がち&耕地面積の少ない日本ならではの工夫とも言えそうですね。(…とは言いつつも棚田は中国や東南アジア諸国にも数多くあります!)
だからこそ、あの広大な平地が広がる北海道に棚田があると聞いた時、不思議に思わずにはいられなかったのです。別になくてもいいんじゃないかと。
実際目の当たりにしてみると、圧巻。
北海道クロちゃん農場!_f0142721_0111025.jpg

棚田というより、むしろ広大な段々畑のような感じがしました。一つ一つの大きさは違うけれど、幼稚園の庭くらいはあったような気がします。しかも全部で10町あるそうな。100年余り引き継いできたものだそう…
畝には草花が花を咲かせていて、木までも生えていたので驚きましたが、稲穂の黄金色に染まった田んぼとのコントラストが美しすぎてすっかり大好きな光景になりました。

さてさて、作業の方に移りましょう。
今回の作業はずばり、稲刈り!
3日間連続でひたすら刈り続けました。

……と言いたいところですが、そうもいかなかったのです。
要因は二つ。
一.天気が不安定&3日間中後半2日間が雨予報(しかも前日まで台風)
二.土が乾かないため足場が不安定&コンバインが故障(しかも何かと他の機械も不調)
なんということでしょう。。
しかし収穫期を迎えた今、タイミングを逃すと、倒伏した穂が発芽してしまってダメになってしまいます。土と違って稲はすぐに乾くので、少しでもチャンスがあるなら!と、ぬかるむ泥の中、手刈りで稲を刈ってきました。
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*ぬかるむ田んぼと倒伏した稲

これが、思っている以上にきつい…。
優秀な鎌のおかげで稲刈り自体はスムーズに進むのですが、何しろ足が動かせない。踏み出せない!まるで蟻地獄、底なし沼にはまってしまったかのような心地で、プチ絶望感に襲われてしまいました。。
しかも1日目は日が暮れて真っ暗の中、2日目は突然の雷雨の中での作業に。
お天道様って本当に偉大なんだな、と感じたひと時でした。
そしてラッキーなことに3日目は天気に恵まれたので、土が乾いた田んぼでコンバインを使った刈り取り作業もすることができました。
今の田んぼは整地が進んでいるので、渦巻き状に刈り取ることができます。ただどうしても四隅に関しては刈り取りができないんです。そこだけ手刈りで刈り取り、まとめ、コンバインで脱穀して他の稲と一緒にします。
この時の手刈りのしやすさといったら、もう。足元が安定してるって、足が想いのままに動くってこんなに素晴らしいことなのか!!と、当たり前すぎることに深く感動。嬉しすぎて、二人+お母さんの三人してにやにやしながら作業していました(笑)

同じ作業をこんなにも対照的な環境でさせてもらったことで、改めて機械の存在のすごみと、農家さんたちの力強さを感じました。聞くところによると、機械のない時代は当たり前に手刈りだったし、収穫するのに(お天気続きでうまくいっても)1か月かかっていたそう。その間に成熟も進んでしまうわけだから、足元が悪いからと言っている暇もない。私たちがひいひい言いながらしていた作業を、少し前までは当たり前のようにやっていたのです。
慣れないことで大変ではあったけれど、こんな貴重な経験ができて良かったです。


その他にも、籾摺りや計量、お米を倉に移す作業などなど、いろいろな作業をさせてもらいました!話をしながらの作業の面白いこと。お米のおいしさは何で決まるのか?だからこそどうやって、どんな肥料をあげるのか?農薬を使わないことは本当に良いことなのか?...なかなか聞けない貴重なお話を伺えました。(ちなみに先の質問の回答。お米のおいしさはタンパク質とアミロースの含有量で決まるそう。タンパク質に含まれる窒素は成長に不可欠だけれど穂にはあまり含んでほしくないので、速効性の肥料をやるそう。その点有機物は遅効性だからお米はあまりおいしくなくなってしまうそう。農薬は使わないに越したことはないが、それによって雑草や病気にやられる可能性が高くなる。バランスを取ることが大事。)
夜は連日黒澤さんイチオシの農家レストランへ。メニューを見るだけでわくわくするところばかりでした。温泉にも連れて行ってもらって、ゆったりまったり、すっかり北海道の田んぼに魅了された3日間となりました。
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↑お家でご馳走になった海鮮丼。やっぱり海の幸最高!!

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↑モモちゃんと岡本くん。そのなつかれ具合から、岡本くんは第二の鶴田さんと呼ばれていました。笑

個人的には久しぶりのお泊り訪問でしたが、よく学び、よく動き、とっても充実した訪問でした! お世話になった黒澤さん、本当にありがとうございました。北海道の空気もですが、本当に素敵なところなので、ネッターのみなさんもぜひ足を運んでみてくださいね:)

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by noko-n | 2015-10-22 00:17 | 日本全国の農家さん