農業交流ネットワークの日々の活動内容について綴っていきます。


by noko-n

<   2011年 09月 ( 2 )   > この月の画像一覧

鳥取☆秋山さん訪問

鳥取県で梨や柿を栽培している秋山さんを訪問してきました。
今回の主な仕事は梨の収穫と選果でした。

メンバー☆原田(2) 渡邉(1) 元木(1) 
  期間☆9月7日〜9月10日(第2ターム)
 報告者★元木

1日目
一回生二人がバスで京都から鳥取まで行き、第1タームからすでに働いている原田さんに合流しました。原田さんは第1〜3ターム全て参加するということで、合計すると2週間近い!さすがに僕たちの訪問前日はお休みを頂けたようで、鳥取市で遊んでいたそうです。22時頃、秋山さんの家に着いて晩ご飯を頂き、次の日に備えてすぐに就寝。

2日目
f0142721_105023100.jpg
仕事前に飼い猫のくれちゃんと戯れる。至福の時間。

7:30起床。朝食を頂いた後、仕事開始。午前中は梨の収穫と袋掛けをしました。
このとき収穫した梨には袋がかかっていたので、梨の色を見ることができず、袋の上から握ったときの感触で大きさを確かめて収穫していきました。

f0142721_10552100.jpg
梨の赤道に対して平行に手を添えて、指が4本以上入る大きさの梨を収穫するとのこと。これが初めての僕には難しくて、穫ってしまってから「まだ小さかった( ̄▽ ̄;)」となることも。というか、僕の手が小さかったことが問題かも(笑) 慎重に作業しました。

f0142721_10543094.jpg
4人で作業し、内3人は収穫、1人は第一段階の選果をしました。選果は原田さんがしていましたが、さすがに慣れた様子で出荷できないような傷物や小さい実を除いていました。

f0142721_10575886.jpg
収穫する人は、穫った梨を肩にかけたかごに入れておき、いっぱいになったら選果者まで運ぶのですが、梨が増えていくにつれどんどんかごが重くなる!そのまま作業するので、肩は痛いし、足はしんどいしでけっこう辛かったです。

梨の袋掛けは以下のように。

f0142721_1102488.jpg
袋掛け前の梨。

f0142721_1105599.jpg
梨にかける袋。

f0142721_11101159.jpg
袋をフル装填する。

f0142721_112365.jpg
口を開けてかぶせて。

f0142721_1122636.jpg
くっついてる針金の中央を梨の軸に合わせて。

f0142721_1141545.jpg
針金で左右から挟み込み、風の抵抗を減らすため袋の底をつぶして完成。

お昼はなんと、原田さんがそうめんをゆでてくれました。さらに「お母さんが作っていったおかずだけやと寂しいから」と追加でおかずを作るという気まできかせて(笑)おいしいお昼ご飯でした。

午後は午前中にした袋掛けの続きをしました。収穫の際、梨の実はおしりを上にあげると簡単にとれるということを教えていただいたのですが、袋掛けの際はこの性質がやっかいに。まちがっておしりを上に向けてしまうと…当然ボトッと落ちます。いとも容易くボトッと。実のつき方によっては、この危ない橋を渡らないといけないことも多く、ひやひやしながら作業しました。

f0142721_1145833.jpg
十五夜も近く、仕事終わりにはきれいなお月様が山からお顔を出しました。

晩ご飯の焼きそばは、子供たちの手伝い(邪魔?)を受けながら原田さんが作りました。
f0142721_11225519.jpg

f0142721_11223136.jpg

f0142721_1122204.jpg
さすが関西人。屋台のおっちゃん的風格が出てます。


3日目
5:45起床。6:00から柿畑の下草刈りに。
仕事から帰ってきて朝食。
f0142721_11352272.jpg
朝から野菜たっぷり、仕事後の体に優しいおいしいご飯でした。その証拠に、食べるのに必死で写真を撮る理性が戻ったのは、ほとんど食べ終わってから(笑)

午前中は昨日とは別の畑で秋栄(あきばえ)という品種の収穫。
f0142721_1651283.jpg
この品種は鳥取大学において交配され作られたもので、とても甘くジューシーでくせもない、僕が一番好きな品種です。お父さん曰く秋栄は「黒人系」の梨で、日光が当たってもあたらなくても皮が色濃くざらざらしているそう。だから収穫前の袋はかけないようです。
昨日は選果場に出す梨の収穫でしたが、今日は自分で選果し市場に出荷するための梨の収穫でした。
f0142721_16513210.jpg
第一段階の選果をする原田さん。

収穫の際、実の軸は実の上端よりも短く切らないといけません。それは、軸が実から飛び出ていると収穫や選果で梨を重ねたときに、軸がほかの実を傷つけてしまうからです。f0142721_1235499.jpg




イメージはこんな感じ…




初めはそれがわかっていなくて軸を長く残してしまい、後で全部短くしなおすことになりました(><)

仕事の合間に秋栄をいただきました(^^)/ほんとにおいしい!
f0142721_1295917.jpg
どっちがおいしいかな…

f0142721_12123537.jpg
やっぱこっちかな〜

f0142721_1211161.jpg
どっちも♡

午後からは午前中収穫した梨の選果。
大きさごとに分けて梨を積み上げていきます。
f0142721_1765195.jpg
f0142721_1772364.jpg
f0142721_1774678.jpg
次から次へ、出てくる梨の大きさを比べて積み上げていると目が回りました。梨のピラミッドに酔わされます。
f0142721_17124064.jpg
そのせいか原田さんのジョークで笑いが止まらなくなって、仕事のできなくなった渡邉。

f0142721_17163475.jpg
ときたま第一選抜をすり抜けた、傷ものや斑点のある梨が混ざっているので除いていきます。

ある程度積んだら、大きさごとに出荷用の箱へ詰めていきます。このとき、価値の高い大玉から詰めていくようにします。
f0142721_17305780.jpg


夕方には梨の袋掛けをしてこの日の作業は終了。

4日目
5:45起床。6:00仕事開始。梨の袋掛けをしました。
f0142721_17341233.jpg
昨日までの疲れもあって眠そうな二人。
f0142721_17352093.jpg
でも仕事はきっちりします。

朝食を食べ、午前中は昨日と同じ畑で秋栄の収穫&選果。
f0142721_17402176.jpg
一段と大きくなったピラミッド。

f0142721_1741748.jpg
サイズ分けした梨を詰め終わった出荷用の箱。このあとお父さんが市場まで運びます。

おいしかったお昼ご飯♪毎回楽しみでした。
f0142721_1749138.jpg
この日はなんとか理性が先に働いた(笑)

今日帰る一回生二人は、昼からお庭の野菜畑の片付けと、いただいて帰る梨の詰め込み(重要!)をして全作業終了。
f0142721_1758940.jpg
お疲れさま。

秋山さんありがとうございました。「梨も女性も中身が大切。見た目で決めたらだめ。」というお父さんのお言葉、肝に銘じておきます。秋栄みたいな女性に会えたら良いな(笑) 次にお邪魔するのは柿のときでしょうか。

僕たちが帰った後も、残って次のメンバーと仕事を続ける原田さん。日曜日には子供たちの運動会で、保護者としてプログラムに参加するという大仕事があるそうな。住居さんを呼び戻したのはそれがあるから?笑 がんばって下さい!
[PR]
by noko-n | 2011-09-23 16:25 | 日本全国の農家さん | Comments(3)

青森・木村秋則さん訪問

こんにちは。
夏もそろそろ終わりに近づいてきてしまいましたね。
なんだかとっても寂しいT田です。

9月13日に「弘前大学シニアサマーカレッジ」という企画に参加し、
木村秋則さんのリンゴ畑を見学してきました。 ↓弘前大学
f0142721_18425281.jpg


木村秋則さんとは、リンゴの自然栽培を成功させ、一躍有名になった青森県のリンゴ農家です。

f0142721_2201861.jpg

木村さんの畑をフィールドにして自然栽培の研究をしている弘前大学の杉山教授によると、
農業は大きくわけると3つに分けらるそうです。
①慣行栽培…化学肥料、合成農薬使用
②有機栽培…有機質肥料、自然物由来農薬
③自然栽培…マメ科植物による窒素固定、わらの自然分解、殺菌性のものは使わない

さらに、
①②は人間が自然を制御しようとしていているのに対して、
③の自然栽培は自然を活かそうとしている、
という思想の点で①②と③の間には大きな隔たりがあるということです。

木村さんは
「無農薬、無肥料でリンゴを育てるなんて正気の沙汰ではない。虫に食われるし、実がなるわけがない!!!!!」
と言われつつも、11年間のリンゴの実が一つもならない時期を乗り越え、自然栽培を成功させました。こういった経過もあり、木村さんのリンゴは「奇跡のりんご」と呼ばれたりします。
僕らに身近なところでは飯尾醸造さんが木村さんのリンゴを用いたリンゴ酢を作っていますよね!

まぁ、詳しくは木村さんの著作物を読んでいただくとして、畑の様子を写真で紹介したいと思います。
f0142721_22263862.jpg
f0142721_22373355.jpg
f0142721_2240198.jpg
↑リンゴの実にかかっている袋はなんとか病を防ぐためだそうで…

f0142721_22385646.jpg
f0142721_22391590.jpg

自然栽培でも草刈りはするよう。場所によって草の様子が異なるのは、草刈りが終わっているかどうかということらしいです。どんな草が生えているかはちょっとわかりませんが…マメ科植物も含まれているのでしょうか?
f0142721_22402067.jpg

f0142721_22375840.jpg

しっかりと実っています。
f0142721_22382771.jpg
f0142721_22394084.jpg

木村さんの話@畑
・始めは(上の写真で)手に持っている小さな方ぐらいのリンゴしかならなかったが、だんだんと大きなリンゴが実るようになってきた。
・木村さんが指導している石川県の羽咋市が国内初の「世界農業遺産」に登録された。
→参考HP:http://jagreensanchoku.blog99.fc2.com/blog-entry-57.html
・その際、自然栽培が“Natural farming-A.K-Method” とされた。(A.K.は木村秋則のイニシャル)
・地元弘前で自然栽培が広がらないのが残念。

などというお話しでした。

↓木村さんの話@ホール
f0142721_22403672.jpg

ここでは、自然栽培の植物の良さについて、簡単なデータ付きで紹介していただきました。
・病気にかかりにくい。(かかったとしても重症にならない)
・収穫物が慣行農業、有機農業と比較して腐りにくい。
・生物多様性が高く、農地の生態系のバランスが取れている。
・盛岡市のリンゴ試験場で自然農法のテストを行っている。現在3年目で、木村さんの言うとおりに進んでいる。再現性がありそう。

↓木村さんの話@講義室
f0142721_22432489.jpg

ここでは、自然栽培の野菜作りについて具体的なレクチャーがありました。
農家の方が多いのか、みんな熱心に聞いていました。


f0142721_22405267.jpg

↑講演会に来ていた若者と木村さん&杉山教授


「腐りにくい」と宣伝しているわりに具体的なデータがなかったり、
病気に強い理由の解明がまだまだ進んでなかったり、
研究が進んでいることを期待していたので少し不満が残りました。

しかし、実際に木村さんの畑を訪れ、木村さんの地声を聞き、リンゴの実を実際に見れた、というは大きな収穫でした。(雨でじっくりは見れませんでしたが…)

木村さんは見た目通りの声で安心しました(笑)

今回のツアーはとても盛況で、個人的に木村さんとお話をする時間はほとんどありませんでした。個人的な訪問は受け付けていない、ということで作業を通して自然栽培を感じることができないのが残念です。木村さんに限定せず、自然栽培の方を一度は訪れて作業させていただきたいなぁ、と思っています。




※弘前の農家目線からみた木村さん
木村さんの講演を聞いた後、弘前のリンゴ農家の娘(弘大生3回)と話す機会がありました。
単刀直入に「木村さんの栽培をどう思う?」と聞いたら渋い顔をして
「学問的には面白いだろうけど…、私は好きではない。」と答えてくれました。
無農薬で栽培なんかしたら下草がぼうぼうに生え、虫のたまり場になる。そうしたら自分の家のリンゴがやられるだけではなく、そこから飛び発って周りの農家に迷惑をかける、というのが大きな理由です。
それに加え、「自然栽培のリンゴが良い」という風潮が生まれたら、慣行農業のリンゴの価値が相対的に下がってしまう。
「慣行農業のリンゴが悪いはずがないのに、なぜ下に見られなきゃいけないのか?」という思いもあるようです。


↓慣行農業のリンゴ畑 
f0142721_0182699.jpg

自然栽培と比較すると下草の少なさがわかる。道の向かい側は隣の農地。自分の農業が周りへ影響することは十分考えられる。
[PR]
by noko-n | 2011-09-21 00:37 | 雑記 | Comments(2)